エイドアウト直前にトイレに寄り、割と広い河原をゆっくりと歩き出したところで日が変わりました。
河原を抜け、前を行くランナーさん数人が走り出したので付いていこうと踏み出したとたん、左足が地表から飛び出た岩に激突。
親指に激痛が走ります。
梨状筋症候群が癒えず、左足がやはり上がりにくくなっているようです。
F3身延町本栖湖までは約10km、端足峠の登りはキツイものの、そこまではゆるやかな登りが続きます。
1時間くらい進んだところから猛烈な眠気に襲われました。頭も痛く、目は半分閉じたまま30~40分はふらふらと進んでいたようです。片側が切れ落ちている区間では少ししゃっきりしましたがかなり怖い思いをしました。
ちなみにこの区間でさらに左足を2回ぶつけ、かなり痛い思いをしました。
端足峠からの下りからちょっと上り返し、一息ついたところで振り返ると、ヘッデンの明かりが頂上付近からずっと連なっているのが見えました。
みんな頑張ってるなーと妙な一体感を覚える。
キャンプ場の蛇口からの給水なのでやや渋滞していました。5分ほど待つ間、前ポケットに入れておいた350ccフラスクが一つ無くなっていることに気がつきました。
たぶんF1富士宮~F2麓の間でダイブしたときに落としたんだと思います。
スタート時に1.4L持っており、手持ちのボトル全部合わせて1Lちょっとになってしまいました。
麓までの長丁場で水切れを起こさずに良かった…
エイド滞在は10分弱、眠気が心配だったので先を急ぐことにしました。
F4富士河口湖町精進湖までは約12km、大きめのアップダウンが続きますがこの辺りはほとんど覚えていません。
とにかく眠い。あとお腹が空いてしょうがない。
携帯食はたくさんあるのですが頭が働かず手も出ないといった感じで進みます。
ここでふとあることに気が付きました。
「目が見えない!!」
正確には「路面の状態(凸凹、石、木の根)がまったくわからない」
2年ほど前から視力がかなり落ち、特に夜間やうす暗いところでは照明があっても見えにくくなっていました。
トレイルレースでは明るいうちでも路面の状態を注視していないと危ないので、かなり目を酷使してしまい、帰りに目がかすんでよく見えないといったことがよくありました。
気を付けていてもさらに2回、左足を岩に打ち付けてしまいました。
「もうすぐパノラマ台ですよー」というスタッフさんの声でハッとして何だかわからないオブジェを撮る。暗いから景色など全く望めず。
4:38 パノラマ台
左足の親指が潰れていて下りは全く走れなくなりました。
途中2回、10分くらいの休憩を取り、明るくなって1時間ほど経ったころ樹海の中へ入ってきました。
おっそいジョグで進んでいくと、後ろから元気な集団がやってきてあっという間に見えなくなりました。
オールスポーツのカメラマンさん、朝からご苦労さまです。こっちは颯爽と走れず申し訳ない…
5:46
樹海の中を走れる機会はなかなか無いのでちょっと楽しくなってきたと思ったところでF4富士河口湖町精進湖に到着。
F3から3時間20分もかかっています。
夜間、凄まじい眠気に襲われたため、エイドでは絶対仮眠を取ると決めて体育館へ向かいましたが、かなり混んでいる様子。
5分ほどうろうろして何とかスペースを見つけて横になったものの、あちこちからアラームや話声が聞こえてきてまったく眠れず。
約30分、ぼうっとして過ごし、仮眠はあきらめて外に出て、エイド食をいただきました。
田舎ぞうすいがホントに美味しく、お腹にも心にも沁みわたりました。
バナナ、チョコレート、麓でもらったパンなどで十分補給し、トイレに寄ってエイドを後にしました。
特にのんびりした感じではなかったのに、エイド滞在時間は何と1時間20分。
もうすっかり明るくなっています。
45時間完走ランナーのペース表によるとエイドアウト8:15。
ここで1時間しか余裕がなくなりました。