号砲から約50秒後にスタートラインを通過しました。
が、なかなかスムーズに進みません。参加人数が多いので当然なのですがしばらく進んでもあまり状況は変わらず。Cブロックの後方に整列したのがまずかったのか、混んでいるだけでなく全体的にスローペースな感じです。
A~Dブロックはランナーズエリアの西地区、E~Kブロックは東地区から渡辺通りに合流しており、全部で10ブロックあります(なぜかIブロックがない)。
Cブロックはかなり前の方なので サブ4くらいまでのランナーばかりだと思っていましたがそうでもなかったようです。
「すき間を見つけてどんどん前に行く」ような感じではなく、広いところはピッチを上げて詰まったら空くまで待つ…の繰り返しで、ようやくストレスなく走れるようになったのは5キロ地点を過ぎたあたりでした。途中、サブ3.5のペーサーさんも抜き去っていました。
その少し前に長野のSさんに追いつき、声掛けして前に出たのですが、だんだんと離れていってしまったようで並走できずちょっと残念でした。
(伝え聞いたところによるとSさんも体調を崩されていたようです)
しばらく行くと、よく日焼けした健康的な50台前半くらいの男性と若い男性が並走していました。ランニングクラブの先輩と後輩のようで、しゃべりながら淡々とピッチを刻んでいきます。「今日は暑くなりそうだから4時間くらいかかるなー」とか言いながらキロ5分よりずっと速いペースで走っています。
レース慣れした同じような実力のランナーさんをいかにして見つけ、ついて行ってペースを保てるかがレース運びに重要(と自分では考えている)ので、これ幸いとばかりこのお二人のうしろにピッタリつきました。
はじめのころは何とかついていけたのですが、なぜか登り坂になるとじわじわと離されます。時計を見ると自分のペースはわりと一定なので彼らは登りになるとペースアップするようです。
何か変だなーと思いつつもがんばってついて行き12キロあたりまで進んだところで彼らは「もう、ここまででええかな」と言わんばかりに大幅にペースダウンして後方に去っていってしまいました。
ショック… 勝手について行ったわけなので「そりゃないよ」とは言えませんが、ショックです。
序盤の渋滞と今のでかなり足を使ってしまい、15キロを過ぎたところで早くも " 30キロの壁 "とおなじくらい疲労を感じていました。
朝食後に飲んだ薬も切れてきたようで呼吸も苦しくなってきています。
九州大学新キャンパスの立派な建物に向かう上り坂がもうかなりキツイ。折り返して下りに入っても楽にならず、元気のいいランナーさん数人に抜かれメンタルもキツイ。
中間地点通過時にタイムをチェックすると1時間40分ちょうどくらい。この時点でPBは無理です。体調が戻ればPB行けるかななんて考えがそもそも甘かったと意気消沈です。
ゴールまでまだ半分もあります。完走できるのだろうかと暗澹たる気持ちになりますが、見栄っ張りなので30キロ過ぎまでは4分40秒から50秒後半で進んでいきました。
10キロくらいはカープファンの女性ランナーと並走していたように思います。まわりのランナーさんもほぼ同じ面子になってきています。
二見ヶ浦へ抜ける峠で頭が朦朧としはじめ、景色をみる余裕もなくなっていました。
33キロ過ぎの給水所の手前から歩きはじめ(もしかしたらこのままいくとゴールまで2時間くらいかかるかも)と思い、給水後にトイレに行きました。
かぶり水を背中にかけたり両足にかけたりしてリフレッシュしたまでは良かったのですが左のシューズにけっこう水が入ってしまい、ただでさえ片足300g弱と軽くないシューズが400gオーバー(たぶんそのくらい)になりぐちゅぐちゅと音がします。
風光明媚な海岸沿いの景色は全く目に入らず、ひたすら下を向いて進みますが左のシューズがかなり気になります。
次にかぶり水を用意してくれていたところで、左右のバランスが良くなるように思い切って右のシューズに水をかけてみました(バカですね)。
両足とも重くなってさらにペースが落ちてしまいました。
もうこの頃にはキロ5分20秒~5分50秒くらいまでペースが落ちています。
そうこうしているうちに39キロ過ぎ、あることに気が付きました。
サブ3.5のペーサー集団にまだ追いつかれていません。
これはもしかしたら… 逃げ切れる?
そんなわけもなく、うまく逃げ切れると思ったのもつかの間、40キロ過ぎに追いつかれてしまい、20人くらいの集団となった3.5ランナーさんに簡単に置いていかれました。
ついて行くことはもちろん、ラストスパートをかける余裕もまったくありません。
奥宮さんから教わった魔法の言葉、 ” 苦しくなったら腕を前に振るようにすると足が出ますっ ” も頭からすっかり消えていました。
フィニッシュゲートは見えませんが遠くから3.5のカウントダウンが聞こえてきます。あと30秒、29、28、27……
スパートできないので間に合わないことはわかっているのですが、ちょっと悔しい。
しかし、ここでまたもあることに気が付いてしまいました。
(これって、ネットで3.5切れるじゃん)
スタート時のロスが50秒ちょっとあるので転ばなければいけそうです。
果たしてそのままのスピードを維持してフィニッシュゲートをくぐり、初マラソンのときより苦しかった4回目のフルを終えました。
ゴールタイムは 3時間30分37秒(ネットタイム3時間29分44秒)、37秒が削れませんでしたがあの状態なら仕方ありません。一応セカンドベストです。
「よくフィニッシュまでたどりついたな、えらいぞ」と自分で自分をほめてあげました。
次で最後にします。
(続く)