時刻は13:13、すでに6時間以上経っています。リスタート直後は(見栄で)少し走ったものの、早足程度で進みます。
ゲレンデ下部の民宿街に続く坂はやや急で、ひざに負担がかかるためさっぱり走れません。
この後、しばらくゲレンデ~林道~ロードを登り返すのですが、ゲレンデ手前で私設エイドを出してくれている民宿があり、冷たい麦茶をいただきました。
時間はたっぷりあるので終盤の下りに足を残すため、ここからの登りは歩き通すことに決めました。
灯篭木峠のチェックポイントを無事通過し、林道からトレイルを少し登ると視界が開けスタカ湖に到着しました。トイレを済ませ、比較的平らな林道をひた走ります。
あと3キロくらい走ればやまびこエイドだと思いながらここはがんばって走りました。後続も引き離したので前にも後ろにも誰もいません。
15分ほど進んだ先に見えてきたのはトレイル入口の矢印…(去年の記憶があいまいで勘違いしていました)
熊避けの木片やらブリキの缶やらを叩きながらトレイルを進み、わりと急なゲレンデを登り、ロードに出た先がエイドでした。かなり消耗していたのでロードで数人にパスされます。
やまびこエイドに到着したのは16:30、第3セクションに入ってから2時間50分近く経過しています。
おにぎりと水分、バナナの補給とトイレを済ませ10分後にエイドを出発しました。残りは約15キロ(のはず)です。
ゲレンデを登り下りしながらトレイルに入っていきますが、やはりひざの痛みで快調とはいえません。
前を行く女性ランナーさんがちょうどいいペースで走っていたのでロードに出るまで引っ張ってもらいました。このランナーさん、後ろから見ているとポールの使い方が見事です。かなり場数を踏んでいると見ました。
私はと言えば、今回もポールをザックに差してはいたもののゴールまで一度も使う機会がありませんでした。
灯篭木峠の手前から雨脚が強くなってきたので、前回のEchigo Country Trail での教訓を生かし、急いでレインジャケットを着て身体が冷えるのを防ぎます。
ロードの下りは一番不得意なのですが、まわりのランナーさんに何とか食らいついていきます。不思議とひざの痛みも和らいできていました。
途中、温泉街が見下ろせる絶景ポイントがありました。日本の夕日百選に選ばれたそうで、晴れればなるほど素晴らしい景色が望めるだろうなーと思いましたがあいにくの空で、ちょっと霞んだ景色となりました。
かなり長かったロードの先は最後のトレイル区間です。まだ早いかなと思いつつ、18時を回っていたのでトレイルに入る前にヘッデンとハンドライトを用意しました。トレイルに入っても意外に周囲が明るいためヘッデンも消灯し、ハンドライトも胸ポケットに突っ込みました。
周りを見ても誰ひとりとしてライトを装着していません。
トレイルを抜けると最後のロードに出て、ここからはゴールまで残り5キロほどです。意外に足が動いて淡々と下っていきますが、保険で携行してきたポールがザックから飛び出してしまい、その度にザックを下ろして差し直したりを3回ほど繰り返しました。最初にセットした時の固定が雑だったようで思わぬ失敗です。
再び民宿の私設エイドに立ち寄り、小学生の男の子から温かいお茶とリンゴをいただきました。
いよいよゴールのオリンピックスポーツパークまで1キロ弱の地点から最後の上りに入ります。ここは何とか歩かずに進むことができ、4人ほどパスしてフィニッシュしました。
時刻は19時少し前、目標だった12時間以内でのゴールを達成でき、途中であきらめずにがんばった甲斐がありました。
(つづく)