コース説明でも出てきた、熊笹の間を抜けるステキなトレイルに差しかかかりました。
がんばって笹を伐採してくれていますが限界もあり、残された長い茎が倒れています。また、トレイルがかなり右に傾いており不安定なトラバースになっています。
案の上、前を行くランナーの皆さん、相当苦戦しています。
この写真の真ん中くらいで思いっきり滑った方はそのまま下の藪の中まで落ちていきました。這い上がるのも相当苦労していましたが、私を含む後続のランナーさんは落ちた方が復帰するまで行儀良く待っていました(というより怖くて突っ込めない)。
私もそろそろ進みますが、やはりめちゃくちゃ滑る。四つん這いになったり上の笹をつかんだりしながら何とか落ちないよう踏ん張ってクリアしました。
しばらく進むと木々も低く少なくなり、時折開けた景色が飛び込んできます。
近くのランナーさんが、「そろそろ山頂のはずなんだけど…」とつぶやき始め、さらに10分後、唐突にスタッフさんの「こちらが山頂でーす」の声が聞こえ、上州武尊山2158mに登頂しました。
スタートから2時間40分ちょっと、思ったよりも早い到着です。快晴とはいかないまでもまあまあの天気だったのでしばし景色を楽しみました。混んできたため登頂記念の写真は撮れずじまいでしたが。
ここからはどんどん下って行き、最初のエイドとなるA3ほたか牧場キャンプ場を目指します。
見晴らしのいい尾根を惜しみつつ、無理せず下って行きます。
わりと大きな石や岩がゴロゴロしている林道と呼ぶには急すぎる道に出ました。
スタートから13キロほどのところで、ゆっくりめに下る先行ランナーさんをパスしようと右端に寄った時、何かにつまづきました。
スピードはそれほど出ていませんでしたが斜度があるので思いっきり前に1回転、さらに横に半回転して止まりました。最初に頭を打っていないか、次に骨折していないか確認しましたが、幸い大丈夫でした。
ただ腰と四肢を打ち付けており、痺れてしばらくは起きあがれませんでした。
後続のランナーさんが心配して駆け寄ってくれましたが(ありがたいことです)、何とか立ち上がれたのでお礼を言って先に行ってもらいました。
両足の足首と膝、両肘に打撲と擦り傷を負い右手の手のひらに痛みと内出血があります。
まだほんの序盤なので、今後痛みが増すようならDNFも考えなければなりません。
手のひらもかなり痛むので、終盤にポールが必要になっても使えないだろうと暗澹たる気持ちになります。
それでも何とか再スタートし、恐る恐る走っているうちに四肢の強い痛みは和らいできました。先行の女性ランナーさんとキャンプサイトの入口で合流し、エイドへの誘導路に入ってきてもエイドが見えてきません。
女性ランナーさんと「エイドどこですかねー」と言いながら誘導されるままに木造の集会所みたいな建物に入るとそこがA3でした。
スタートから3時間52分、ほぼ計画通りです。
エイドに入ってすぐ、ライトの点灯チェックを受けました。
水を補給し、豚汁とカステラ、バナナ、オレンジをいただきました。スタート1時間後と2時間後に携行していたおはぎを1個ずつ食べていたので、おにぎりは手に取りませんでした。
椅子に座って少し休み、傷を水で洗って消毒し(絆創膏は貼らなかった)、トイレに寄ってからにエイドアウトしました。
次に待ち構えるのは再びゲレンデ直登です。
つづく