中学生の皆さんに見送られてAS4せせらぎ公園エイドを出発、残り約23キロ、ここからが正念場です。次のエイドまでそれなりにアップダウンが続きますが、途中2か所の集落で大声援を受け、登り以外は歩かずに何とか進んでいきます。
金沢猿橋の応援ポイントではりっぱな私設エイドが出されており、ここで梅干し&梅漬けをいただきました。両方ともかなり美味しかったのですが、梅漬けはたぶん梅酒のやつで酔っ払うとまずいので1個だけにしました。
トレイルに入ってしばらく行くと白い幟が見えてきました。
ん…やきとり!?
そういえば昨年も分岐のところでやきとりを焼いているおじさん達がいらっしゃいました。そのときはびっくりしてスルーしてしまったのですが、今回はちょっと覗いて見ると、焼きあがっている串が2本ありました。すぐ後ろにランナーがついてきていたのでここは1本だけいただきました。
「ウマイですっ(本当に)、ありがとうございます」とお礼を伝えて後にしましたが、幟まで新調して迎えていただき感謝でいっぱいです。
この頃から両足の大腿四頭筋が攣りはじめてきて足が前に出ず、おまけに左足の甲が痛くなってきました。AS5ステーキハウス(ステーキは出ません)直前の坂を歩いて登るのもやっとという感じです。
エイド到着時間は11:34で去年と全く同じです。
動きが鈍くなってきたのと同時に寒気を感じるようになり、エイドに着いてすぐにシャツを脱いで長袖のシャツに着替え、レインジャケットを羽織りましたが時すでに遅く体の冷えはすぐに治まりませんでした。少しはましにはなったものの、後々まで寒気は続きました。
蕎麦を楽しみにしていたのですが、寒くて手を出せず、その代わり去年はなかった味噌汁をいただきました。いなりずしと一緒に流し込み、しばし至福の時を過ごした後に意を決してエイドを出発しました。実はここまででかなり疲弊していて、途中でリタイアが頭をよぎっていたのですが、ここまで来たらあとは山を越えるしか選択肢がないことがわかっていました。(リタイヤするなら一つ手前のせせらぎ公園エイドがスタート地点まで近い)
出発する際にスタッフさんからコース短縮が告げられ、八石山頂上手前の分岐から先がカットされたことを知りました。この天候ではそれも納得です。
山頂ルートがカットされたとはいえ、標高470mくらいまで登ってから八王子集落へ降りることになるので登山には違いありません。何度も続くロープにしがみつきながらやっと下りに入ってホッとしたのもつかの間、ものすごいずるずるトレイルが待っていました。
例えるなら坂道でバナナで滑って転んだ後、そのままウォータースライダーに流されていくような感じです。これが何か所もあるものですから、ひどいときは木にぶつかるか沢の方に落ちていくかヒヤヒヤしながら進みました。
前から後ろから悲鳴が聞こえるたびにドキドキの連続です。八石山からの下りに入ったら大事に背負ってきたポールを使う予定だったのですが、下手をするとポールの柄で顔や身体を強打する恐れがあったので結局1度も使いませんでした。
バナナ&泥スライダーをやっとのことで攻略し、トレイルからロードに出て一息ついていたところ、雨がまた強くなってきたので(自分なりに)急いでAS6八王子集落を目指します。
(つづく)